先日大阪中央会計セミナールームで開催された長谷川恭久さん、山本麻美さん、長嶋亜紀さんが登壇されるリクリセミナー「共通言語で伝えるデザイン」に参加した際のレポートです。
少し早めに到着したので、近くのコンビニで1人のんびりお昼を済ませていたところ、主人から「もう始まる」との連絡が。。慌てて向かったものの、何度見ても時間はちゃんとあってる!
結局主催側の手違いで開催時間が早まったんだそうな。。でも人気のセミナーだからなのか、着いたときにはすでにほぼ満席!みなさんの早め早めの行動に脱帽です。
運用できるデザインを作るためにできること
登壇者:長谷川恭久さん
まず最初にPotcastやブログで一方的にお世話になりっぱなしの長谷川恭久さんのお話。デザインするにあたって、なぜ共通言語が必要なのか?をお話くださいました。
- 更新や改善を前提とした設計
- 他部署との連携
今までだと、例えばPhotoShopのレイヤー名など制作者自身で自由に考えても良かったのですが、これからはデザインファイルも皆共通で使うもの。デザイナーだけのものではないからこそ、自分以外の人が見ても理解できるファイル名やレイヤー名を付けるべきだし、作りっきりではなく後々再利用することも考慮して部品を設計すべきとの事。
ネーミングも、例えば他の人たちがどんなネーミングをしているのかアンケートをとってみたり、またデザイン以外の視点も考慮してネーミングすることもおすすめされていました。
私は今現在はフリーで活動しているため、誰かとデザインを共有する機会は会社勤の人より少ないとはいえ、例えばデザインデータを納品する時意識できますね。“デザイン以外の視点”この言葉は特に新鮮でした。
デザイナーの仕事=品質を上げることだけではなく、同時に手離れしてからもおかしなことにならないデザインの仕組みを作っておくこと(まずそのベースになる“言葉を合わせる”こと)も大切とのこと。
手離れしてからのことまで考えてもいなかったので、ぜひできる範囲から今後心がけたいです。
あとはニュアンスの共有。
これは普段制作していても難しいと感じることがちょくちょくあります。
価値観が人によって全く違うからこそ、そもそもお客様が大事にしている言葉をしっかりヒアリングするその上で
- みんな違うことを認識する
- 言葉を見直す
- 言葉の意味を深掘りする
サイトを作ることで何を得よう(達成)としているのか?作る動機がどこから来ているのか確認することがやはりとても大切とおしゃっていました。
本当に肝に命じます。
Webデザインをして来た人がいきなりアプリのデザインするときに直面する問題
山本麻美さん
スマホアプリを制作されている山本麻美さんのお話。アプリ制作は好き勝手に作っても通らない可能性があるとのこと。まずアプリを制作するに当たって、Xcodeを触ってみて理解することをおすすめされていました。
その他、Iosの解像度やタイポグラフィなどのお話されていました。あと、アプリの場合はナビゲーションにロゴなど置かないんだそう。
また引き続きお話があったマテリアルデザインを採用するメリットでは
https://Material.io/
デバイスサイズ一覧があったり、塗りのタイプなどを自由に設定できるマテリアルアイコンなどがあったりと、アプリでなくても参考にできそうな内容のガイドラインです。
お話をお聞きしているとWEBとアプリ、デザイン部分では特に共通する部分がたくさんあり、アプリ専用のガイドラインもWEBデザインにも応用でき、今後の制作に参考にできる内容でした。
グラフィックツール制作に便利なCanva
長嶋亜紀さん
ノンデザイナーの方でも簡単にデザインができるツール、Canvaの紹介でした。たくさんのテンプレートなどが用意されていて、簡単な提案をするときなどに使えそうなツールです。ノンデザイナーの方がお客様へのご提案に良さそうなツールです。
デザインドキュメンテーションの作り方
長谷川恭久さん
再び長谷川恭久さん。デザイン=課題解決!
自分の感覚を説明する機会(マテリアルデザイン=どうして自分はこのデザインにしたのか)=使いやすいからよりもっと掘ったものを説明する。
- なぜこのデザインにしたのか?
- このデザインで何を解決しようとしているのか?
- 何を元にしてデザインをしたのか?
- どういったビジネスメリットがあるのか?
- メリットとデメリット
最低でもデザイン案に含まれるメリット・デメリット・リスクを明文化しておくこと。
これらを書面などで残しておくことをおすすめされていました。
デザインの見た目だけでなく課題解決へ議論をシフトさせることの大切さをお話されていて、どうしても見た目ばかり意識しがちなデザインの本当の役割の大切さを教えていただいた気がします。
なんだか内容がとても濃く、自分だけの想像任せの狭い世界では成長はないと改めて認識させられたセミナーでした。
まずデザインは自己満足で完結するものではなく、後々も成長し続けるものであること。そして自分のデザインした意図についてしっかりと説明ができるようになりたいですね。